2016年06月25日 18時30分 公開

裏DVD販売店を始動するも即閉店男…元犯罪者に会いに行ってみた

• 桃色コラム

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「警察のお世話になる源流をたどると、実家が貧乏だったことですね。小学生の頃から新聞配達していましたから。ただ、僕の人生、大金ゲットのチャンスが不思議と転がってるんです」 そう笑顔で語るのは、現在はキャバクラの店長を勤める上坂哲氏（３６・仮名＝以下同）。彼が逮捕された罪状は、わいせつ図画販売所持。ただ、その前に、彼が生まれて初めて“警察のお世話”になった件に触れておこう。「中学校３年生のときです。友達との間でパチンコがブームになっていて、その日も遠くのＳ市まで打ちに行っていたんです。少しだけ勝って、その街の商店街を歩いていると、お爺さんが道端で寝ているんですよ。隣にはバッグがあって、友達と持っていこうと……」

「警察のお世話になる源流をたどると、実家が貧乏だったことですね。小学生の頃から新聞配達していましたから。ただ、僕の人生、大金ゲットのチャンスが不思議と転がってるんです」

そう笑顔で語るのは、現在はキャバクラの店長を勤める上坂哲氏（３６・仮名＝以下同）。彼が逮捕された罪状は、わいせつ図画販売所持。ただ、その前に、彼が生まれて初めて“警察のお世話”になった件に触れておこう。「中学校３年生のときです。友達との間でパチンコがブームになっていて、その日も遠くのＳ市まで打ちに行っていたんです。少しだけ勝って、その街の商店街を歩いていると、お爺さんが道端で寝ているんですよ。隣にはバッグがあって、友達と持っていこうと……」

そこまでは、ヤンチャな中学生の話で終わりだが、カバンの中身が問題だった。「約２０００万円の入った通帳が入っていました。急いでＡＴＭに行ったら、田舎の支店だから閉まっていて、野宿して翌朝銀行に行ったら、あっさり御用という情けない話です」

若さゆえの詰めの甘さ。家裁に送られ、保護観察処分を受けたという。「ただ、お金の神様は僕を見捨てなかったんです（笑）。その３か月後、６０万円の入った財布を拾うんです。前は２０００万だけど通帳しか見てない。今度は現金。舞い上がりましたよ」

このとき彼は、友達を誘ってランジェリーパブで豪遊したという。中学生を入れるランジェリーパブ。なんとも“緩い街”である。ただ、このことで、少年の人生を大きく左右する出来事にぶつかるとは、当時は思いもしなかっただろう。「これが原因じゃないでしょうが、高校を卒業した僕は水商売の道へと入りました。そして２５歳で辞めて、貯金もあったし、ブラブラしていたときに“運命の人”に出会ったんです」

更新に訪れた免許センターでのこと。列に割り込んできたオジサンと口論になったそうだ。だが、地元が同じことから不思議と意気投合。２時間後には、一緒にビジネスをやらないかという話になっていたという。「それが裏ＤＶＤの販売でした。仕入れルートは持っているから店長が欲しいと。僕もお金に不自由はしていませんでしたが、時間を持て余していたので即ＯＫしたと記憶しています。断片的ですが、Ａという女優の作品の名前は覚えてます」

彼が断片的な記憶しかないのも当然である。なぜなら、出会いから１週間後に店は開店し、２週間後には逮捕されてしまったからだ。「三行広告を出したのを覚えています。“３ホ５丸モ無”みたいな暗号を乗せるんです。３本５０００円で、売る。するとビックリするぐらい、お客さんが来たんです。店内が満員になるのが当たり前で、すごいことになったと思っていたら、ある日の店内は全員、警察でした」

手錠と腰縄をつけられて警察へと連行された。しかし、長い間水商売に身を置いていただけに、逆に事を甘く考えていたのだという。「営業許可書の不備とかで捕まる奴は同業者にも結構いたから、動揺はなかったです。留置場の人にもヨンパチ（４８時間）くらいだろうと言われていたし……」

だが、２０日間の留置場生活の後に拘置所へ送られた。「僕がオジサンのことを何も知らなかったのが原因です。名前は偽名、電話もプリペイド携帯。それが、警察には匿っていると思われたんでしょうね」　裁判でも犯人を隠匿していると思われ、きつくお灸を据えられたそうだ。そして彼は今、中学時代の興奮を思い出し、再び水商売の道へ戻っていく道中という。