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「絶対儲かるから」と架空の投資話に誘って金を騙し取っていた男

「これ、よかったら食べる?」  国義政光(35)が名古屋のラブホテルの一室で、出会い系サイトを通じて知り合った女性に差し出したのは、神戸でよく知られた洋菓子店のマドレーヌだった。 「どうしたの」 「うん。昼間に買ったんだ。さっきまで、仕事で神戸にいたから。明日は東京。それから次は札幌だよ」

被害者:22歳から45歳までの女性多数
犯行手口:各地を飛び回っては出会い系サイトで女性と知り合い、架空の事業話を持ち出して現金をだまし取っていた。
犯人:国義政光(35) 自称・実業家

「これ、よかったら食べる?」
 国義政光(35)が名古屋のラブホテルの一室で、出会い系サイトを通じて知り合った女性に差し出したのは、神戸でよく知られた洋菓子店のマドレーヌだった。
「どうしたの」
「うん。昼間に買ったんだ。さっきまで、仕事で神戸にいたから。明日は東京。それから次は札幌だよ」
 国義はいかにも「各地を飛び回る青年実業家」というアピールを全身から発していた。いろいろな土地の話も面白かったし、「億単位の仕事をやった時には、さすがに緊張したね」などという話題も女性の興味を引いた。
 そして、国義は女体のツボの攻め具合も心得ていた。
「ああん、何だか変な気分。…気持ちいい」
 この男の指や舌の使い方、そして腰の動きに、女性はすっかり身も心もとろけるような思いだった。
(これで、この女もうまくいきそうだ…)
 国義は、最後に深く腰を突き出すと、女性の体内に熱い液体を流し込んだ。

「それでね、このウェブのバナー広告をクリックすると、1回当たり30円のインセンティブが発生するんだ」
 翌朝、国義は女性に自分が手がけているというビジネスの説明をしていた。
「インセンティブって?」
「簡単に言うと、利益のことさ」
「でも、たった30円なの」
「いやいや、ネットはものすごい数の人が見るんだよ。1万クリックくらい、すぐだよ。それだけで、30万円が転がり込んでくる。何もしなくてもね」
 思わず女性が身をのり出したのを見て、国義は笑いを浮かべながら続けた。
「それでね、ボクもすべてのウェブを管理するのが大変になってきたから、広告の権利を売るコトにしたんだ。君も、ひとつ買わないかい?」
「ええっ。でも、高いんでしょ」
「うーん。普通は100万円位なんだけれど、こういう関係になったよしみで、30万円にしておくけれど、どうだい」
 何もしなくても、毎月数十万円が転がり込んでくるものが、たった30万円で買える。そう思った女性は、すぐ承諾した。そして、一緒にホテルを出ると、彼女は銀行のATMで現金を引き出し、そのまま国義に渡した。
「後から権利書を郵送するからね。それじゃ、次があるから」
 国義はそう言いながら、空港に向かうシャトルバスのターミナルのほうへと消えていった。

 しかし、当然いつまで経っても国義から何の書類も送られてはこなかった。だまされたと気づいたのは、かなり経ってからだった。
 この国義という男、実業家というのはまったくのウソ。実際にはただの無職で、派遣の日雇いなどでいくらかの現金を得ては、夜行バスで全国各地を回っては、出会い系サイトで女性を呼び出し、デタラメの事業や投資の話でカネをだまし取っていたのである。その手口は、貴金属の取引やスマホの権利などいろいろで、半年の間に十数人の女性から総額500万円を受け取っていた。

「うまい儲け話などない」というのは、詐欺に気をつける際の決まり文句だが、そもそも儲かるノウハウが向こうから近づいてくることなど、100パーセントありえない。儲け話というものは、必死に探そうとしてもなかなか見つからないし、仮に見つけられたとしても、簡単に実行できるものでもない。
詐欺師連中のいう「絶対儲かる」というのは、「アナタを騙して俺が絶対に儲かる」ということなのである。

※登場人物はすべて仮名です。
※実際の事件をもとに構成しています。

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