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自殺願望の女が男性を絞殺

無口な女だった。決して不細工というわけではなく、むしろどちらかというとルックスはよいほうだった。だが、口数の少なさと雰囲気の暗さが、中村裕子(35)を彩りのない女に見せていた。  いつしか裕子は、出会い系サイトを頻繁に使うようになっていた。適当な相手を見つけては、一時の快楽におぼれる。そんな日々を繰り返しているうち、裕子は生きていることがつくづく嫌になった。

被害者:吉田健一郎(38)派遣社員
犯行手口:自殺願望の女がホテルの一室で男性をだまして殺害し、自分も死のうとしたが「怖くなって」逃走した。
犯人:中村裕子(35)フリーター

 無口な女だった。決して不細工というわけではなく、むしろどちらかというとルックスはよいほうだった。だが、口数の少なさと雰囲気の暗さが、中村裕子(35)を彩りのない女に見せていた。
 いつしか裕子は、出会い系サイトを頻繁に使うようになっていた。適当な相手を見つけては、一時の快楽におぼれる。そんな日々を繰り返しているうち、裕子は生きていることがつくづく嫌になった。
「やっぱり、死のう」
 だが、ひとりで死ぬのは寂しかった。そして、惨めな思いはしたくなかった。そこで、誰かと一緒に死ぬことにした。
 気がつくと、裕子は駅前に立っていた。つい今しがた、出会い系サイトでアポを取ったばかりだった。しばらくすると、1人の男性が近づいてきた。
「裕子さんですか」
 40歳くらいの、大柄な男性だった。
「それじゃ、ホテル行きましょ」
 裕子のほうから誘った。
 ホテルでは、男性は生身の分身を裕子の体内に何度も突き刺していた。
「ああ、いい。裕子さん、すごくいいよ」
 男性が汗だくで腰を動かすたび、男性自身が裕子の身体に潜りこむたび、裕子の粘膜は何度も絡みついた。
「裕子さん、いきそう。中でいい? 中で出していい?」
 男性がそう言うと、裕子も息を弾ませて答えた。
「いいよ。中に来て。中にたくさん出して」
 男性は何度か深く腰を突き出すと、裕子の体内に白濁した液をたっぷりと放出した。
 ベッドでくつろいでいる男性に、裕子が言った。
「マッサージしてあげる。うつぶせになって。手は両脇に、『気をつけ』みたいにして」
 男性は、疑いもなく裕子の言う通りにした。すると、裕子は男性の頭にタオルを巻きつけて目隠しをした。
「このほうが、感じるから」
 そして裕子は男性の背中にまたがった。その手には、あらかじめ用意したロープがあった。裕子は男性の首の下にロープを通して巻きつけると、無言で力いっぱい締めあげた。
「うっ、ぐぐぐ」
 男性はもがいたが、どうすることもできなかった。やがて男性の身体から力が抜け、ぐったりとした。それでもしばらく、裕子は彼の首を絞め続けた。  男性の遺体の横で、裕子は放心状態になっていた。そして、自分も死のうとした。カミソリで自らの手首を切って。しかし、刃を手に当てようとした時、いきなり怖くなった。そして、いそいで着替えると、そのままホテルから逃げ出した。
 裕子が警察に逮捕されたのは、それから1週間後だった。遺体が発見されて事件が発覚し、防犯カメラの映像などから裕子が犯人として特定されたのだ。
 警察の取り調べに、裕子は「男性を道連れに死のうと思ったが、怖くなって逃げた」と話した。逮捕時、また出会い系サイトでアポを取って男性と会う予定だった。その時、裕子が持っていたバッグの中には、またロープとカミソリが入っていた。

 この10年以上、年間の自殺者は約3万人。多くは経済的理由、生活苦からの自殺だが、「生きる気力を失って」自殺するケースも多いという。生きる気力がない、生きがいもやりがいもない、そんな人が増えているらしい。生きがいを見出せないのは、確かに不幸なことである。だが、他人を道連れにしてよい理由など、何ひとつない。自分の命を軽く考えるようになると、他人の命まで同じように考えてしまうのか。そうだとしたら、恐ろしいことだ。

※登場人物はすべて仮名です。
※実際の事件をもとに構成しています。

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