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M男募集の大学院に通う学生「ありさちゃん(25)」と「初練習」!

前回は、26才のゆいちゃんと、まんまと出会いに成功したにもかかわらず、ほのかに香るヤリ●ン臭に、若干ひいてしまった記者。その気配を察知され、ゆいちゃんに逃げられてしまったのは、もったいないの一言である。 PCMAXの掲示板は、アダルト系とピュア系に分かれている。前者は恋人・割り切りなど大人の出会いを望む女性用で、後者はまずは友達からの出会いを望む女性用という具合に住み分けがされている。

 前回は、26才のゆいちゃんと、まんまと出会いに成功したにもかかわらず、ほのかに香るヤリ●ン臭に、若干ひいてしまった記者。その気配を察知され、ゆいちゃんに逃げられてしまったのは、もったいないの一言である。

 PCMAXの掲示板は、アダルト系とピュア系に分かれている。前者は恋人・割り切りなど大人の出会いを望む女性用で、後者はまずは友達からの出会いを望む女性用という具合に住み分けがされている。
 記者のニーズは、さくさく出会って大人の関係まで持ち込んで、そこから信頼関係を深めてあわよくばプロポーズまで持ち込みたいのだから、アダルト系がピッタリだ。なのに前回のゆいちゃんとの出会いの際に、記者はみずからピュアの仮面をかぶってしまった。そりゃあダメに決まってる。 

 ヤリ●ンだっていいじゃないか、だって人間だもの。というわけで、心を入れ替えた記者は再度PCMAXに向かった。
 
 アダルト掲示板では、
「スグ会いたい」「メールH・TELH」「アブノーマル・SM」など、
7つのカテゴリーで女の子を検索できる。この中でもっとも具体的な「アブノーマル・SM」に、
記者はビビッと来た。記者は以前、池袋のSMクラブを取材したことがあるのだが、女王様もM女も共通して、

「私は他の女の子とはちょっと違うんです」

という意識が強い。その辺を巧妙にくすぐれば、勝機があるはずだ。

「攻め好きな男性とおもちゃで遊びたい」
「男性ふたりとしてみたい」
 問題の掲示板をすこし覗いただけで、こんなのがゴロゴロいる。

 ただ、こうした典型的なM女は、おそらく一般男性からのオファーが殺到しているはず。むしろ、

「亀頭をガンガン責められたいM男募集!」

と物騒な書き込みをしている過激な女王様タイプの方が、ライバルは少ないし、出会いまで持ち込める可能性が高いと思われる。記者にM男の性癖はないが、虎穴にいらずんば虎子を得ず、である。

 記者はさっそくM男を求める女王様たちにメールを送ってみた。文面はこんな感じ。

「僕はいつも、女性用の下着をはいて、後ろ手に縛られて尻を叩いてもらいたいと願っています。実際のSMはまだ未経験なのですが、いろいろ教えていただけないでしょうか」

 と、我ながらまるで変態野郎だ。これを10人ほどに送ったところ、驚くことに全員から返事が来た。SM界は誠実な人たちの集まりのようである。
 
 S女からの返事は大きく分けて、

「あなたはどんなプレイがしたいのか」

を尋ねるものと、

「私はこういうプレイをしたい」

と自己主張するものの二つ。

 こちらの希望をヒアリングしてくるタイプは、おそらく本職の女王様の可能性が高く、これはちょっとやばい気がする。
 対して、自己主張するタイプは、普段できないプレイをやれる相手を探している状況を匂わせる。記者は、このタイプの4人に狙い目を定めて、
「お互いにどんなプレイをしたいか、会って詳しくお話をできませんか」とメールをしてみた。

 これに乗ってきたのが、写真のありさちゃん(25才)である。前回のゆいちゃんに引き続き、新宿の喫茶店で話をした。ツンツンと天を突き上げるつけまつ毛とクルクルに巻かれたギャルっぽい雰囲気ながら、笑うときに口を隠す癖は、育ちの良さを感じさせる。

「Sの女性なのに、すごく柔らかい雰囲気で、僕、ギャップがたまらないです」

 記者は、率直な気持ちを、M男らしくちょっとオドオド気味に伝えた。
 だが、彼女の返事はちょっと驚くものだった。

「わたし、Sじゃないんですよ。SMクラブのバイトでM女をやってるんです。」

 ツッコミどころはたくさんあるが、まずは、「バイト」というなら本職は何? それに、M女がどうしてM男を募集するの?

「大学院に通ってる学生ですけど、学費をつくるために働いてるんです。同じクラブには女王様もいるんですけど、私はまだ業界2年めの初心者だから、M女専門でやってます」

 で、どうして、M男募集なの?

「お姉さんたちを見てると、やっぱり女王様ってかっこいいなあって思って。私もお店で女王様としてプレイをやってみたいなと思ったから、言い方はわるいんですけど、練習をさせてくれる方が欲しいんです」

 女王様になるのって難しいの?

「超難しいですよ! M男とM女と女王様で3人プレイっていうコースがあるんですけど、M男を攻めるときに女王様がものすごく頭を使ってるのがよくわかります。臨機応変に、M男が何を求めているのかをしっかりわかっていないと、M男は喜びませんから。M男って超わがままなんですよ。ちょっとでも自分に合わないと思うと、もうその女王様を指名しなくなりますから」

 その3人プレイの時に、ありさちゃんは何をするの?

「基本は見てるだけです。第三者の目があると、興奮するM男っているんですよ。あと、たまに、私のウ●コを食べたいって女王様にお願いする人もいますね」

 それで、ウ●コするの? 食べさせちゃうの?

「女王様がOKだったら、やります」

 すごい世界である。
 ただ、いまのところ記者はそこまでできそうにない。入門編から徐々にお願いしたい。そう伝えると、彼女は快くOKしてくれた。

「本気のM男さんたちから、たくさんメールをもらってるんですけど、そういう人たちは、たぶん私じゃ満足しないと思うんです。来たメール、すごいですよ。自分がやってもらいたいことを、ダーッとリストにしてあったり、いままでやったSMプレイを書いて、『なんでもできるM男です! 飼育してください!』とか。そこまで行っちゃうと、私の方も無理です」

 ものすごく上々の手応えである。今日このままホテルに行って、最初の「練習」をお願いするのもアリではないか?

「そしたら、僕はありささんを、これから『女王様』って呼んでいいのですか?」

 遠回しにさっそくの「練習」を持ちかけてみた。

「あはっ、すっごくいい響きですね! もう一回言ってみてもらえますか?」

 明らかに怪訝そうにこちらを見ている店員の目を気にしながら、記者はテーブルに身を乗り出し、耳元で再び同じ言葉をささやいてみた。

「なんか、○○さん(記者の名字)は、声がHですね。聞いてて気持ちがいいです」

 とても良い雰囲気である。ここで、記者はずばりと今日の「初練習」を打診してみた。

 しかし、返事はノー。今日はこれから大学院の指導教授とのアポイントがあるんだそうだ。学生の本分は勉強だから、これはどうしようもない。記者は、彼女の携帯番号とメアドを教えてもらい、一緒に店を出た。

 新宿駅構内のひとけの無い階段で、記者は土下座して「よろしくお願いします」とダメ押し。すると彼女は笑いながら、「ちんちん!」と言う。もちろん記者は犬っころのようにチンチンポーズ。二人の絆の固さを再確認し、記者は彼女と別れた。
(次回に続く)
 

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