前回、以前、アタシが在籍いていたM性感での
『ローション書き初めプレイ』について書かせていただきました。今回も正月の思い出に残るプレイのお話です。
二十代の前半、アタシは大阪の某ファッションヘルスで働いていたんだけど。そこは電車に模した部屋があったりして、今となって考えてみたりするとヘルスとイメージクラブの中間みたいな感じのお店だったのね。つまり、けっこうストーリー性が重要っていうか。
そんなお店が正月に
『福袋プレイ』をすると言い出したのよ。何じゃそりゃそりゃ訳わからん!(byげんし○ん)いや、だって、そうでしょ? 風俗で福袋って……まぁ、ちょっと考えてみたら袋の中に割引券でも入っているのかしら? 思い浮かぶのはその程度だったわ。でも、実際は違っていたの。
その店の福袋は数種類用意されていて、その中にはローターやバイブなどが入っているものだったの。つまり、その袋の中のアイテムを利用してプレイをするという内容だったのね。アタシ、困ったわよ、これには。
と、いうのも、その店がストーリーを重要視するプレイをウリにしているじゃない? アタシはその流れを頭の中に叩き込むことだけで精一杯だったのよ。そこにグッズを使えと? つまり、
アドリブを入れろってことでしょ? けっこう応用力を試されるので困ったのよ。
正月期間、何人かのお客様がそのプレイをオーダーしたのだけど、実際にやってみると、これが……。まず、一人目のAさんが選んだ福袋の中は……バイブと手錠だった。もちろん、拘束プレイができるってことね。これは使いやすかったけど、
電車部屋で手錠されてバイブ責めって……AVでも見ないシチュエーションよ? どんな展開にすればいいの? そんな感じやったわ(苦笑)。
続くBさんの場合はセクシーランジェリーなんだけど、これがエグいデザイン……。着るとアソコが丸出しで
「どこが下着やねん!」というシロモノでして。ある意味、羞恥プレイやん! みたいな(苦笑)。それで再び電車ルームよ? 完全なる露出狂やん! あまりにもシュール過ぎて笑いを堪えるのに必死やった。
そんな感じで、たしかに面白い。だけど福袋の中身をあえて
“飛び道具”と表現すると、プレイに出オチ感が漂ってしまうってやつかしら。なんだか、その後のプレイがおざなりになるっていうか……正直、そんな感じだった。
ただ、お客様がドMの場合は、とても助かったのも確かで。たとえば、電マが出た時のこと。いきなり、
「ボク、電マで責められたかったんです!」と目をキラキラさせて身体を差し出してきて。プレイ時間中、ずっと電マでヒ~ヒ~言いながら最後はセルフ発射をするという。しかも電車ルームで……。これはラクっていえばラクだったし、変態さんを見ることができて楽しかったかな。
そんなこんなで毎年、正月になると有名店の福袋をゲットするために早朝から並ぶ人とたちがニュースで取り上げられているけど、アタシとしては十数年前に在籍していた風俗店を思い出すという……そんなお話でした。
(文:河合レン